サミログinシンガポール ーシンガポールLife備忘録ー sakilogsg.exblog.jp

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東京でのworking woman生活から一転、2014年11月からシンガポールで始まったゆるやかな日々を綴っていきます.


by Sammy
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リー・クワン・ユー氏


今朝、朝食中にチャンネルニュースアジアをつけると、「リー・クワン・ユー氏、91歳で死去」のニュースが流れていました。
ここ最近、重い肺炎で危ないと報じられていたので、あぁついに逝かれてしまったのだな、と残念です。

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「シンガポール建国の父」として知られるリー氏は、初代首相としてイギリス占領下にあったシンガポールを独立へと導き、小さな資源も産業もない国から、今や世界経済に欠かせない金融・貿易センターへと発展させました。
その一方で、市民に発言権を与えず、メディアから報道の自由を奪い、様々な規制や罰によって市民の自由を抑圧する、というラディカルな政治スタイルから「独裁的主導者」と批判もされていました。

私はシンガポールに来る前は、リー・クワン・ユー氏の名前は知っていたものの、ただ漠然と「シンガポールが明るい北朝鮮と揶揄されているのには、リー氏による独裁政治があったからだ」と思っていましたが、来星してから、シンガポール人がいかにリー氏を敬愛しているかを目の当たりにし、驚きました。

そして、今日ニュースで国民が悲しみに暮れ、多勢の人が大統領官邸(イスタナ)に花を手向けている映像を見て、ここが北朝鮮と決定的に違うのは、リー氏が国民に心から愛されているリーダーだったいうことだ、と実感しました。

Facebookを開けると、いろいろなサイトからお悔やみの言葉が寄せられていて、印象的だったのは、

「50 years ago you wept for a nation. Today, a nation weeps for you. (50年前にあなたは国のために涙を流した。そして今日、国はあなたのために泣いている)」

という言葉でした。国民が、リー氏が築き上げた今の国の在り方と自分たちの幸せな暮らしに感謝している証拠だと思います。
私自身、シンガポールという異国にたったの数ヶ月で馴染むことができ、言語的な不自由もなく、人に親切にしてもらい、自然に囲まれながら暮らせているのは、リー・クワン・ユー氏が国のために行った様々な取り組みのおかげだと感じています。

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(From Channel News Asia)

昨年11月に来星した時、この国の歴史が知りたくて、シンガポール博物館に「Singapura 700 years」という展示を見に行きました。(現在も展示中)

シンガポールが発見されてから国家ができるまで、展示の後半では、シンガポールがイギリスや日本による占領を経て、戦後何もないところから過去50年で遂げた成長について展示されています。GDP400倍という前代未聞の経済成長を遂げ、計画的な植樹によって美しいガーデンシティが誕生し、人々が平和で安全に暮らせる今のシンガポールがあるのも、リー氏のリーダーシップと自国への愛あったから。ひとりの人間が一生を国の発展と平和のために捧げたという事実に心を打たれました。

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(From Strait Times)

今年のナショナルデーで建国50周年を迎える自国を目にすることなく他界したリー氏。
今後、リー氏という象徴なくしてシンガポールはどうなっていくのでしょうか。

私自身が4ヶ月生活して感じたシンガポールという国……南国で明るいし豊かだけれど、自由闊達な雰囲気とは少し違うのは、国民に自由に意見したり議論する自由や場所が与えられてないからかもしれません。NYや東京といった他の都市に暮らした後にここで生活をすると、これだけのメトロポリスなのに、メディアの存在感がないことや文化的な乏しさに違和感を感じてしまいます。

人生の選択肢も少ないように思います。ピラミッドの下の方にいる人たちは、富裕層の1日分の給料を一生かけても稼ぐことができないと言われています。今のシンガポールでは、幼い頃にエリート競争から外れてしまった人たちに明るい未来はないように感じます。

公団下のホーカーで、リー氏死去の記事を沈んだ表情で読んでいる人たちを眺めながら、シンガポールの今後について少し考えてしまいました。
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by sakilog-sg | 2015-03-23 23:36 | シンガポールについて | Comments(0)